- 「税額控除」というのは、課税所得に税率をかけて最終的に出てきた税金額から、控除する税金額をさらに差し引くものです。
一方、「所得控除」というのは、所得の部分から控除するものですので、税率をかける前の段階で差し引くものになります。
50万円の控除といいましても、税額控除の場合は支払う税金がそのまま50万円が安くなるのに対し、所得控除の場合は、最終的な税率をかける前の段階で控除するものですので、それほど安くはなりません。インパクトとしては、税額控除の方が節税上のメリットが大きいです。
所得税ではこの税額控除の分があるため、税率が高い場合でもある程度は税金が低く抑えられています。
一方の住民税などの地方税につきましては、税率が10%と低めに設定されてはいるものの、税額控除の金額が低い傾向にあるため、意外に大きな税金がかかってきます。このため、例えば、所得税が40%、地方税が10%と税率に大きな違いがある場合でも、金額的にはほぼ同額の税金がかかるという方も多いです。
所得税で40%というと、かなりの税金がかかると想定される方もいらっしゃいますが、実際には税額控除がありますので、いくぶんかは負担が軽減される傾向があるのです。
現在の所得税の税額控除の額は以下のようになっています。
課税所得と税額控除
195万円まで:0円 195万円〜330万円:97,500円 330万円〜695万円:427,500円695〜900万円:636,000円 900万円〜1,800万円:1,536,000円 1,800万円〜:2,796,000円
所得税率と地方税率に違いがあっても、税金の額がほぼ同額になる場合は、この税額控除の部分があるからといえます。
- musjさん [2016年01月13日(Wed) 9:35]
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